Aさんの場合
ここでは、人間関係で失敗した看護師Aさんの例を具体的に紹介していきます。
Aさんは看護師は求人も多いため、スムーズに転職を決められるだろうと思っていたそうですが、いざ求人を探す際になにを重視して決めればいいか迷ったそうです。給与や勤務地、休みの取りやすさやスキルアップできる環境かどうかなど、条件を挙げればキリがありません。こういった条件をすべて叶えられる職場というのはそうそうありません。そこでAさんは本当に優先したい条件はなんなのかを改めて考え、「やりたい科目がある病院」と「人間関係」を重視することにしたそうです。給与面や仕事の忙しさについては人間関係がよければ乗り越えられるだろうと考えていたそうです。
ひとつめの条件である科目については、病院のホームページを見ればすぐに調べることができますので問題ありませんでした。しかし、ふたつめの条件である人間関係については働いてみなければわからない部分も多く苦労したそうです。とはいえいつまでも転職活動をだらだら進めるわけにはいかないので、口コミサイトなどで簡単に調べたくらいであまり深く調査することなく転職先を決めてしまったそうです。もしそれで人間関係があまりよくなくても、自分が希望する科に配属されることでモチベーションは維持できるだろうと思っていたそうです。
まさかの事態に
しかし、転職早々「転職は失敗だった」と感じたそうです。以前働いていた病院のほうが人間関係がよく、チームワークも円滑だったと感じるほど、人間関係が悪かったのです。というのも、その病院ではいわゆる看護師同士の派閥闘争が勃発していたからです。そんなものはドラマの中の出来事だと思っていたAさんはショックを受けました。古くからある病院で、看護師同士、あるいは病棟同士での争いが絶えない職場だったのです。それに加えて以前の職場よりも忙しく、給与も低いといった状況で、人間関係がよければカバーできると思っていたものも、人間関係がよくないのでまったくカバーできていないといった状況になってしまったのです。
救いだったのは、同期の看護師はいい人ばかりであったことと、配属希望が通って希望の科に配属されたことでした。しかし、その同期も人間関係に疲れ徐々に辞めていき、結局残ったのは自分一人といった状況になってしまったのです。学びたい科目で働けるといったこと以外、自分の支えになるものがなくなってしまったAさんですが、毎日発生する人間関係のいざこざに精神的に耐えられなくなり、結局退職することになったそうです。
このように人間関係で失敗しないためにも、転職サイトを活用して内部情報を聞いたり、そこで働く看護師が周りにいれば情報収集をしたり、職場見学に行って雰囲気を見たりと、可能な限り人間関係の調査を行っておくことをおすすめします。
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